①海外では聖書の主と偶像の神々は区別して使われている。

私が「神」の名の再検討が必要だと思わされたのは、2006に韓国に留学してすぐの事でした。韓国の教会で証を頼まれ、今までのクリスチャンとしての生活を証する事になりました。まだまだ韓国語が不慣れだった私は、インターネットの翻訳機能の助けを借りて証を作りました。
その時、日本語で「神様」と入力した言葉は韓国語で「シン(神)」と翻訳され、そのまま証に使うことにしたのです。しかし、証が終わった後、複数人の信者のおばさま方に囲まれ、尋問を受ける事になってしまったのです。「あなたの証は素晴らしいけど、あなたは本当にクリスチャン?あなたは偶像を意味するシン(神)という言葉ばかり使っている」との指摘でした。

日本では、偶像であっても聖書が語る主であっても同じように神(かみ)と呼んでいた私は、その時初めて海外では、聖書の語る創造主なるお方と、偶像は呼び名でもはっきりと区別されていることを知りました。
韓国では聖書の創造主をハナニム(唯一なるお方/偉大なお方の造語)と呼んでおり、偶像の神々はシン(神)とは明らかに区別されており、クリスチャンでなくともハナニムという呼び名を聞くと聖書の語る創造主である事を容易に思い起こす事ができるほどになりました。

②日本を宣教チームと一緒に訪れて

韓国の牧師養成の大学院に留学中、韓国の教会の宣教チームを連れて何度も日本の教会を訪問する機会がありました。日本の福音化を心から願っていた私は、訪問する教会の牧師先生に「どうすれば日本が福音化するでしょうか」と質問を投げかけていました。

あるアメリカの宣教師の先生は「アメリカで流行っているやり方を取り入れてみたけど日本には合わなかった」とおっしゃいました。韓国の宣教師の先生も「韓国で大きな影響があった方法を取り入れてみたけど、日本には根付かなかった」ともおっしゃいました。そのような中で、私の「どうすれば日本に住んでおられる方々に福音が届くのだろうか」という思いは、ますます答えのない混迷の世界に入って行ってしまいました。

そのような中2012年の夏、韓国の宣教チームを引率して創愛キリスト教会を訪問する事になりました。創愛キリスト教会では、聖書の語る主を「神」とは使わず「創造主」とお呼びして99%の未信者に向けて伝道を熱心にする教会でした。そこでお会いした堀越暢治牧師先生は、日本人に伝道したいなら、日本人の思っている神概念をよく理解しなければならないとおっしゃっていました。

そこで初めて韓国のように、偶像の神ではなく、聖書の主を区別してお呼びしている教会に出会いました。
(宮崎聖牧師の個人の証です)

(日本人が信じている最高神ー「天照大御神」と聖書の「創造主」との出会いは次回のコラムでお知らせします)